団体の活動状況

団体の活動状況詳細

2020年07月13日【復興ボイス(10)】地域づくりを支える集落支援コーディネーターの大向昌彦さん~自身の災害支援の経験をまちづくりに活かす~(前編)

登録番号 TP200713001
市町村名 久慈市
詳細記事 日本における自然災害は、2011年3月の東日本大震災以降も相次いで大きな被害をもたらしている。現在も南海トラフ地震や首都直下地震など、巨大地震発生の可能性が指摘されるなかで、これまでの被害を教訓とする対応策が検証されてきた。さらには新型コロナウイルスの出現に伴い、避難所運営ガイドラインにも新たに感染症対策の徹底が加わり始めたところでもある。

「防災士」という資格をご存じだろうか。
NPO法人日本防災士機構による民間資格であるが、そのHPによると「“自助”“共助”“協働”(※)を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを日本防災士機構が認証した人」とある。


※自助:自分の命は自分で守る/共助:地域・職場で助け合い、被害拡大を防ぐ/協働:市民、企業、自治体、防災機関などが協力して活動する


東日本大震災を機に、地域防災活動のリーダーとなる「防災士」が岩手県内で増えているという。復興における地域コーディネーターとしてNPO法人などで活動し、防災士として数々の被災地支援に当たった経験のある人物がいる。今年度から岩手県久慈市で集落支援コーディネーターとして働く大向昌彦さん。市が事業を委託している「NPO法人やませデザイン会議」で4月から活動を始めた。
(取材日:2020年5月末)



―― 集落支援コーディネーターとしての活動についてご紹介ください

久慈市内の2つの地域を担当しています。新型コロナウイルスの感染予防による活動自粛期間が続いたため、当初に想定していた動きには至っていませんが、地域住民によるまちづくり、地域づくりの活動が円滑に進むためのお手伝いをします。



―― 配属先の「やませデザイン会議」は、設立から30年近く経つ県内でも歴史のあるNPO法人だそうですね

やませデザイン会議は、発足当初から「まちづくりの推進に関する活動」をミッションとしていました。久慈市の集落支援コーディネーターの「地域づくり」の活動と共通のビジョンを持っていると思います。自粛緩和後は、徐々に地域の集まりや会議などに参加し、地域ごとの特性やニーズ、課題を把握し、解決や実現に導くためのお手伝いをする予定です。



―― 東日本大震災を機に岩手県へ戻られたそうですが、防災士を取ろうと思ったきっかけは

きっかけを遡れば2016年8月末の台風10号だと思います。実家が被災したことも一因ですが、当時在籍していたNPO法人いわて連携復興センターが、NPO法人遠野まごころネット、(一社)SAVE IWATE、NPO法人いわてNPOフォーラム21と共に発災後まもなく『いわてNPO災害支援ネットワーク(略称INDS・インディス)』を立ち上げました。東京からUターン後は盛岡市に住んでいたのですが、発災後、実家を中心にボランティア活動をしていたところ、職場から「INDSの一員として(被害の大きかった)岩泉町に入ることができないか」と連絡が入りました。発災から1~2週間が経ったころだと思うのですが、それから久慈市の実家から毎日岩泉町へ支援活動のために通いました。当初は何もわからず、甚大な被害を目の当たりにして呆然としていました。現場は混乱しており、行政と社会福祉協議会(以下「社協」と称する)の連携にも課題があり、県内外のNPO等の支援者もバラバラに活動していて…誰がどこで活動しているのか、各種支援の進捗状況もわからないまま発災から約1ヵ月が過ぎてしまいました。

ある日、「被災現場では支援体制の構築やコーディネートを誰かがやらなければならない」という事を、県外から応援に来ていただいた支援者から教わりました。それを聞いたとき、漠然とですがその役は自分が担うのかもしれないと直感し、その直感が現実となり自身の役割を自覚することになりました。岩泉町でINDSとしての活動実績を積んだことをきっかけに、いわて連携復興センターで防災分野を事業として取り入れることになり、偶然か必然か私が防災事業の担当となりました。これらのことがきっかけとなり「もっと防災について勉強しなければ」という意識を高め「防災士」の資格を取得することにしました。



―― 名刺の肩書にも「防災士」とありますが、どういった形で集落支援コーディネーターの活動に活用できそうですか

「まちづくり」や「地域づくり」には様々なカテゴリーがあります。その一つに「防災」の視点もあると思っています。近年大規模な災害が頻発するなかで、全国的に意識が芽生え始めている「防災=自分たちの地域を自分たちで守る」という取り組みはとても重要になっていくと思います。地域の防災に関する話し合いの場では、いろいろな角度からの考えや方法をアドバイスできるよう、まずは関心を持っていただくことから始めていきたいと考えています。


【復興ボイス(10)】地域づくりを支える集落支援コーディネーターの大向昌彦さん~自身の災害支援の経験をまちづくりに活かす~(中編)へつづく


◆中編 >>> http://iwate-fukkou.net/topics/detail.php?id=3595
◆後編 >>> http://iwate-fukkou.net/topics/detail.php?id=3596
添付ファイル
大向氏(NPO法人やませデザイン会議 事務所にて)大向氏(NPO法人やませデザイン会議 事務所にて)
台風19号(久慈市)家屋の被害状況調査時の様子(左:大向氏)台風19号(久慈市)家屋の被害状況調査時の様子(左:大向氏)
投稿者 システム管理者
関連リンク
備考